短冊のイメージ(※課題は今回のものと異なります)
大佛次郎と鏑木清方の短い文章からイメージを広げ、初心者向けの日本画材(角顔彩)を使って2枚の短冊に絵と詞を描きます。初めての方でも安心して参加できるワークショップです。
以下、六つの文章から一つを選び、一節または全体の詞と、そこから思い起こされる風景などを描いてみましょう。
【鏑木清方の文章】
① 月の光がだんだん冴えて來ると、二階の欄干に凭れたままで何を考へるともなしに、いつまででも眺めあかすことも珍らしくはない。遠い昔から數へきれないほどの人が、さまざまな思ひでこの照る月に對したであらう。(『鏑木清方文集 四 春夏秋冬』「秋 月の絵」より)
② 季節が秋も漸く更けて燈下親しむべき時なれば、私はこの花の香をかぐといつでも讀書慾を誘はれる。何か心が澄んで、思索が深まるやうな氣がする。(『鏑木清方文集 四 春夏秋冬』「秋 木犀」より)
③ 曲りくねつた細い枝の葉末は枯れて、白いの、黃ろいの、中菊の丈高く咲いた足もとに、樺、紫、紅、うす紅、こまかい菊の一杯に花をつけたのを見つけると、何はなくとも自分の園には菊が植ゑたいといふ氣がする。(『鏑木清方文集 四 春夏秋冬』「秋 東籬小話」より)
【大佛次郎の文章】
➃ 猫は僕の趣味ではない。いつの間にか生活になくてはならない優しい伴侶になっているのだ。(大佛次郎『猫のいる日々』「黙っている猫」より)
⑤「萩咲いてセルの肩なる日の匂ひ」( 大佛次郎 旅先にて 昭和22年/セル:先染めの毛織生地、単衣に用いた)
⑥ だが、実朝が見まもっているのは、高いところにある空だった。淵のように深く青く、とどくあてもなく、どこまでも澄み渡っていて、静かな空である。(大佛次郎『源実朝』「新樹」より)
イベント概要
- 開催期間
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- 時間
- 4月〜9月 10時〜17時30分(最終入館17時00分)
10月〜3月 10時〜17時00分(最終入館16時30分)
- 会場
- 大佛次郎記念館 1F会議室
- 会場住所
- 〒231-0862 横浜市中区山手町113
- 料金
- 参加費:1,200円(観覧料含む)
- 講師
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小林美香(鎌倉市鏑木清方記念美術館学芸員)
- 連携
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鎌倉市鏑木清方記念美術館
- 関連リンク
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こちらよりお申込み(Googleフォームに移行します)
- イベント参加申込
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【参加費】1,200円
※当日受付窓口にてお支払いください
※大佛次郎記念館観覧料を含む
【定員】 12名(先着順)8/1(火)~
申込締切
2023年8月1日(火)