【スポット展示】「大佛次郎と花森安治」
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要入館料
開催終了
≪東京都中央区銀座西8ノ5日吉ビル≫このビル中に、「苦楽社」と「衣裳研究所」(後に「暮しの手帖」社)という2社が入っていました。
「苦楽社」の主宰は、大佛次郎その人です。大佛次郎は、青臭い文学青年の文学ではなく「成人(おとな)の文学」を築くため、洗練され円熟した文学に縁のない生活をしている読者が読んでも素直に分かり易い雑誌を目指して、1946年11月に『苦楽』を創刊しました。
一方、同じ年「衣裳研究所」では、花森安治は編集長として、”とと姉ちゃん"のモデルとなった大橋鎮子と共に、女性に注目した新しい雑誌、『スタイルブック』を5月に創刊しています。『スタイルブック』は2年で廃刊となりますが、その後刊行された『美しい暮しの手帖』は、やがて『暮しの手帖』と名前を変え、現在まで刊行されています。
この二つの出版社では、何かしらの交流があったのでしょうか?残念ながら、現在その証拠を示すものは見つかっていません。が、何かしらの接点があったのではないか、とも思えます。
例えば、大佛次郎が、1948年に「中部日本新聞」に連載した現代小説『新樹』があります。これは、レンバン島から復員し編集者として働く粟山が鶴岡八幡宮で催された集団お見合いに参加するという、当時の世相を描いたものです。1949年に「苦楽社」より初版が刊行された際、その装幀をしたのは花森安治でした。カラフルな街並みの絵描かれており、これは同じ絵が『暮しの手帖』にの表紙にも用いられています。
また、『暮しの手帖』に、大佛次郎は「樹を植える」(2号 1949年)、「おもいでの町8 横濱」(37号 1956年)、「星の手帖」(100号 1969年)を寄せています。
『暮しの手帖』や『苦楽』、『新樹』の初版本といった資料から、大佛次郎と花森安治の接点を垣間見るのが楽しいミニ展示です。
イベント概要
- 開催期間
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- 時間
- 4月〜9月 10時〜17時30分(最終入館17時00分)
10月〜3月 10時〜17時00分(最終入館16時30分) - 会場
- 大佛次郎記念館 2F閲覧室前
- 会場住所
- 〒231-0862 横浜市中区山手町113
- 料金
- 高校生以上200円 中学生以下無料