「大佛次郎の子どもの文学―きれいな、透きとおった、本質に近い話」

要入館料

開催終了

大佛次郎は、生涯を通し、小説、童話、エッセイの中で、次世代を担う子どもたちへ様々なメッセージを送りつづけた。幼い頃、母親に縁日の露店で買ってもらった「源為朝」の絵本は、はじめての本との出会いとして宝物のように晩年まで大佛の胸に深く刻み込まれました。 1897年(明治30)、横浜に生まれた野尻清彦(のちの大佛次郎)は、12歳年長の兄・正英(抱影)から多大な影響を受け、数多くの本に触れる少年時代を過ごします。発売日より一日早く販売する隣町の本屋まで出向いて読んだ雑誌「少年世界」や押川春浪の冒険小説をはじめ、幼少期からの読書体験は、作家への礎となりました。 1924年(大正13)、時代小説「鞍馬天狗」を執筆し文壇デビューした大佛は、1927年(昭和2)、雑誌「少年倶楽部」に「少年の為の鞍馬天狗」として「角兵衛獅子」を発表します。物語に杉作少年が登場したことで、「鞍馬天狗」の人気は子供の世界にまで広がった。その後、大佛は時代小説、冒険小説、現代小説、外国文学の翻訳、童話を発表、約60作品を超える物語を子どもたちに届けました。 晩年、「子どもの小説―きれいな、透きとおった、本質に近い話を書きたい」と語った大佛の作品から、現代に生きる人々へのメッセージを探ります。 特設コーナーでは、大佛次郎が通った横浜市立太田小学校児童の有志のみなさんによる「スイッチョねこ」の感想画(場面を想像して描いた絵)を展示予定です。

今回の「大佛次郎の子どもの文学-きれいな、透きとおった、本質に近い話」展では、作品を紹介するにとどまらず、子どもたちが作品を身近に感じられるような体験型のコーナーも用意しました。夏休み子どもイベントと連動して、展覧会を盛り上げます。

【体験コーナー】2階サロンでのお楽しみ

①  読書体験コーナー

「鞍馬天狗」をはじめとする子ども向けの大佛次郎作品を、手に取ってお読みいただけます。現在は絶版となり、なかなか読む機会のない作品も、今回活字化し、手作りの本にしてお届けします。

②  感想画お絵かきコーナー

童話「スイッチョねこ」(活字だけのもの)を読んで、場面を想像して感想画を描いてくれた高校生以下の方には、大佛次郎記念館オリジナルのネコ缶バッジをプレゼント!

③  写真撮影コーナー

童話「スイッチョねこ」の挿絵(朝倉摂画・安泰画)をバックに、写真撮影ができます。

④  大佛次郎の本についてのエッセイプレゼント

大佛次郎の本に関するエッセイ(手作り本)をプレゼント。

 

展示概要

開催期間
開館時間
4月〜9月 10時〜17時30分(最終入館17時00分)
10月〜3月 10時〜17時00分(最終入館16時30分)
会場
大佛次郎記念館 2Fギャラリー
会場住所
〒231-0862 横浜市中区山手町113
観覧料
高校生以上200円 中学生以下100円
主催
大佛次郎(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)
協賛
株式会社浦辺設計/加藤一/横浜高速鉄道株式会社
協力
横浜市歴史博物館
後援
横浜市教育委員会

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