【レファレンス事例】part3:ご来館者からよくいただくご質問の巻 ~当館名物!?照明の上の「猫」がまさかの…!
当館に入っていただくと、すぐに吹き抜けのロビーがあります。
扇子を広げたような半円型のアーチ窓。青いステンドグラスを通して入る光が神秘的な空間です。
大理石の階段で2階に昇っていただくと…。
壁を飾る7つの照明の上に、猫の置物があるのが分かります。

「なぜ猫が乗ってるの?」「大佛次郎が愛猫家だったから?」
よくいただくご質問です。
これらは、実は大佛次郎が集めていた猫の置物なんです。
大佛の7匹の猫が、お客様をお出迎えしています。
当館ではこの7つの照明たちを【セブンランプ】と呼んでいます。
セブンランプを手がけたのは、大佛次郎記念館を設計した建築家の浦辺鎮太郎(うらべしずたろう)。
大佛次郎記念館が開館したのは1978年。
それぞれのランプには意味があり、左手前より時計回りに、
犠牲、真実、力、美、生命、記憶、服従となっています。
ジョン・ラスキンの著書『建築の七灯The Seven Lamps of Architecture』(1849年)に因んでおり、
ラスキンは建築の本質的な価値と原則を「七つの灯」として定義しています。
猫たちは、大佛次郎のコレクションから、それぞれのランプにふさわしいと浦辺が感じたものが配されています。
それでは、7つのランプを猫とともにご紹介します。
犠牲の灯(Lamp of Sacrifice)

真実の灯(Lamp of Truth)

力の灯(Lamp of Power)

美の灯(Lamp of Beauty)

生命の灯(Lamp of Life)

記憶の灯(Lamp of Memory)

従順の灯(Lamp of Obedience)

どうでしたか? それぞれ「七つの灯」と猫たちが重なりましたでしょうか。
当館は、建築家・浦辺鎮太郎が作り上げた、大佛次郎と作品世界を具現化した館です。
館内の装飾には、猫のほかにも、大佛次郎の要素がたくさんちりばめられています。
是非、実際にご来館になって探してみてください!
それでは、【レファレンス事例】part1からpart3までお付き合い下さり、ありがとうございました。
当館では、これからも皆様のご質問やご意見をお待ちしております。