「星の文人 野尻抱影の宇宙」後期展がはじまりました!見どころ その①
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7月1日より、抱影展後期がはじまりました!(写真右側のポスターとリーフレットは平塚市博物館さんのものです)
2階ギャラリーはこんな感じです。

ああ、これじゃ何が変わったのか分からない!
と思われるのも無理はありません。ですが、、、
後期から、16点もの資料が新たにお目見えしています!
後期展の見どころ、その①はズバリ、抱影の筆跡です。
研究のために参照した、ギリシア語対訳本やヒンドゥー教についての辞典への書き込み、
「星の弟子」大崎正次氏に宛てた書簡や、著書『星・古典好日』の「はしがき」草稿、
そして、弟・大佛次郎への最後の書簡など、抱影の筆跡をご堪能いただけます。

上の書簡では、抱影も大佛次郎も、最後はそれぞれ、「正英」、「清彦」と本名で署名しています。
そんな兄弟としての思いが込められた書簡を前に、しばし、無言で見入っていらっしゃる
お客様の姿もお見受けします。
抱影最晩年の書籍も、新たに紹介しています。
翻訳者としての「どろぼう」集大成がこちら↓↓↓
『大泥棒紳士館』(工作舎、1977年1月)(写真:右)

そして、星にかかわる著作が『星・古典好日』(恒星社厚生閣、1977年2月)です。


この後に続く、『星の神話・伝説』(講談社、1977年7月10日)と『星アラベスク』(河出書房新社、1977年7月25日)が抱影の生前出版された、最後の書籍になります。
前年の1976年に妻の百合を亡くし、自身も体調を崩した抱影でしたが、
家族の献身的な支えによって生涯現役を貫きます。
『星・古典好日』「はしがき」草稿は、是非実物をご覧ください!
ご来館、お待ちしております!