大佛次郎研究会 第22回公開発表会

大佛次郎研究会公開発表

予約不要

開催終了

 講 演 Ⅰ「大佛次郎とその周辺~雑誌『苦楽』の創刊をめぐって~」大村 彦次郎(「小説現代」「群像」元編集長)<鞍馬天狗>シリーズ、「赤穂浪士」の新聞連載開始・・・時代小説界に新風を喚んだ大佛次郎のデビューを震災直後の文芸界のなかに浮かび上がらせた(『時代小説盛衰史』)大村氏。今回は大佛による昭和21年11月の雑誌「苦楽」の創刊を中心に語る。  [講師のことば]「敗戦後の自信を喪失した日本人の卑屈な態度に、大佛はやみがたい公憤をおぼえていました。何とか雑誌を通して、おのれの志を訴えたいというのが念願でした。その抱負を編集後記に『青臭い文学青年の文学でなく、社会人の文学を築きたいと志している』と書きました。はたして大佛の理想は実現したのでしょうか」 講 演 Ⅱ「普仏戦争が現代に教えること~大佛次郎『パリ燃ゆ』に触れながら~」松井 道昭(横浜市立大学名誉教授・大佛次郎研究会会員)普仏戦争(1870~1871)・・・ナポレオン戦争の遺恨を抱くプロインセンがドイツ統一運動を高めつつ、帝政不安定を国威発揚で回復しようとするフランスと戦端を開いた。短期間の、140年もまえの戦争だが、これが現代に投げかける教訓は大きい。フランス近代史専攻の松井氏が、大佛次郎の力作『パリ燃ゆ』に描出された普仏戦争の経緯とパリ・コミューン崩壊の悲惨に触れつつ、みずからの研究成果を披露して語る。松井氏は近著『普仏戦争-籠城のパリ132日-』を現代の東アジア情勢を強く意識して執筆したと言う。

イベント概要

開催期間
時間
14時00分~16時30分
会場
神奈川近代文学館
会場住所
〒231-0862 横浜市中区山手町113
料金
資料代500円  先着200名様 ※当日会場へ直接お越しください。予約等はありません。
主催
大佛次郎研究会
共催
大佛次郎記念館(公益財団法人横浜市芸術文化振興財団)
協力
神奈川近代文学館

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