【愛蔵品コーナー】「大佛次郎『大楠公』の挿絵画家・荒井寛方とインド」
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愛蔵品コーナー
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大佛次郎記念館では、常設展示や年3回のテーマ展示のほか、大佛次郎の交友関係や旧蔵美術品を紹介する「愛蔵品コーナー」があります。
現在は、「大佛次郎『大楠公』の挿絵画家・荒井寛方とインド」と題し、大佛次郎の時代小説「大楠公」と、その挿絵を担当した日本画家・荒井寛方についての展示を開催しています。
1935年(昭和10)4月から8月まで「東京・大阪朝日新聞夕刊」に第100回まで連載された時代小説。この年は、鎌倉時代末期の武将・楠木正成(くすのき・まさしげ)没後600年にあたり、全国的に記念事業が展開されていました。大佛の「大楠公」執筆も、このような機運が高まってのことでしょう。
大佛は、当時国民的な英雄とされていた「楠公」の人格を「現代に生きるものにしたい」と、忠義に厚く「正直」なこの武将の人物像を描き出すことに注力しました。そのことは、楠木正成の登場を“日野俊基(ひの・としもと)との出会い”という創作した場面によって描き始めていることからもうかがえます。
人物を丁寧に浮かび上がらせたうえで、史料や実地調査も踏まえた精妙な戦いの描写へと繋げていくのです。
本展示では、挿絵原画や「大楠公」関連資料のほか、インドとの関係が深い寛方に関連づけ、大佛のインド取材旅行(1959年)についてもあわせて紹介しています。

当館は、寛方の「大楠公」挿絵原画を99点所蔵しています。しかし、すべてを展示することはなかなか難しい…。ということで、今回は以下のスケジュールで展示替えを行い、全6期にわたって計24点の原画を紹介します。
第1期:2026/1/31(土)~3/27(金)*終了しました。
第2期:3/28(土)~5/29(金)
第3期:5/30(土)~7/24(金)
第4期:7/25(土)~9/25(金)*8/17~28まで、テーマ展示展示替えと特別資料整理期間のため休館します。
第5期:9/26(土)~11/27(金)
第6期:11/28(土)~12/27(日)【閉幕予定】
「もっと多くの挿絵を見てみたい」と思った方…当館Webサイト内のデータベースにて、挿絵原画99点の画像をすべて公開しています!展示をご覧になった方も、ご自宅でゆっくりと楽しみたい方も、ぜひ、アクセスしてみてください↓
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現在は、展示第2期を開催中!「六波羅(ろくはら)」の第2、6、8、13回の挿絵を展示しています。本記事では、前篇として第2回と第6回の挿絵を紹介します。
まず1枚目。屋敷の中で、二人の公家が向かい合って話をしています。

この二人は、後醍醐天皇の側近である日野質朝(すけとも)と日野俊基(としもと)。後醍醐天皇の討幕計画を支える有力な味方として、俊基が「楠木兵衛(正成)」の名を伝えに来た場面です。
左の質朝の顔は隠され、右の俊基も後ろ姿で表情は読み取りにくい。大きな計画が秘密裏に進んでいると伝わる、神妙な雰囲気の一枚です。
2枚目は、何やらおどろおどろしい光景が…。

左上をよく見ると「西瓜のように」というセリフの通り、無造作に捨てられた生首が描かれています!なかなか衝撃的な場面です。見つめる群衆の表情からも、恐怖や不安が伝わってきます。
不穏な空気が漂い、質朝と俊基の計画にも暗雲が垂れ込めます。果たして、二人の運命は…。
第8回と第13回の挿絵原画については、次の記事で紹介します。ぜひ、展示とあわせてお楽しみください。
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