
大佛次郎研究会 第38回公開発表会「大佛次郎没後50年 大佛文学を継承する」
イベント
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大佛次郎研究会公開発表
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講演1 日高 昭二 (神奈川大学名誉教授<日本近現代文学>)
「大佛次郎と<大坂の陣> ~『乞食大将』で新しい豪傑武将像を描く~」
近現代の作家たちが<大坂の陣>(豊臣崩壊)に想を得て書いた作品には、日清日露から第二次世界大戦へ突き進んだ日本の戦争に、その時直面した作家たちの感慨が込められているものがある。
敗戦前年の秋から書き始められた大佛次郎の「乞食大将」は正にそうした作品であるが、今回、日高氏は同作の読みを深め、さらに、明治・大正から坂口安吾、田中英光ら現代にいたる作家たちが、いかに<大坂の陣>を捉えたか、独自の視点で語る。
乞食大将 原稿
講演2 森 千香子 (第16回大佛次郎論壇賞受賞者・一橋大学准教授<社会学>)
パリ郊外の移民が集まり住むセーヌ・サンドニに入り、フィールドワークを続け、著作『排除と抵抗の郊外~フランス<移民>集住地域の形成と変容~』で第16回大佛次郎論壇賞を受賞した森 千香子氏。
今回の講演では、同書を基に、最近の難民・移民キャンプの事例から共生社会へ向けての課題について語る。大佛次郎の『パリ燃ゆ』、『ドレフュス事件』などフランス第三共和政下の事件を扱った作品にも触れながら話は進められる。
パリ郊外の地図 大佛次郎の旧蔵書より
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